アンスリウムを長く楽しむために
アンスリウムを長く楽しむために、少しコツが必要です。
次の4つを押さえてもらえば、アンスリウムを長く楽しんでいただくことができます。
基本姿勢 一番大事な要素は「光」
アンスリウムに次々と花を咲かせ、葉の色合いも綺麗な状態で長持ちさせるための最重要要素は「光」です。
窓の無い玄関や廊下など、光が無い環境ではアンスリウムはどんどん花を落とします。
葉だけになったアンスリウムの株は、いずれ葉の艶がなくなり、枯れていきます。
植物なので、光合成のために光が必要なのは当然ですね。
さらに、光が不足した環境では光合成がされないため、水分の吸収が遅くなります。
結果的に土が乾かず、そこに水やりをしたりするともう根腐れ一直線です。
光さえ押さえておけば株を比較的健康な状態に保つことができ、多少水をやりすぎても簡単には枯れない強い株になります。
その上で、以下の1-4のポイントを押さえていただければ、よほどのことが無い限り枯れることは避けられるはずです。
①室内の日当たりの良い場所に置く
アンスリウムは、熱帯地域のジメジメした場所が原産なので、強い光は必要ありません。
ですが、花を次々と咲かせるためには適度な強さの光が必要です。
光の強さの目安は「手をかざしても熱さ・痛さを感じないくらいの強さ」です。
時期に応じて、カーテン越しの直射日光が当たらない場所に置いたり、直接光を当ててあげたりしてください。
②10℃以上の暖かい場所に置く
アンスリウムの適温は25℃と言われていて、20-30℃くらいの場所が理想です。
10℃を切ると寒さで株が傷み始めるので、それ以上になる場所に置いてください。
よくあるのが春・秋の夜・明け方の冷え込みに株がやられてしまうケースです。
お部屋の内側に移してあげてください。
③水やりは2-3週間に一度を目安に、土が乾いてきたらたっぷりと
水やりは2-3週間に一度を目安に、メリハリをつけてたっぷりと与えてください。
季節や置き場所によって乾き方が異なるので、水やり直後の鉢の重さを覚えておいて、半分くらいの重さになったらやり時と覚えてもらえれば。
こちらでも写真付きで詳しく解説しております。
興味のある方はぜひご覧になってください。
④意外と風通しが重要
上記1-3の条件を満たしていても、窓が締め切りで風の動きがまったくないお部屋だと枯れることがあります。
見落としがちなポイントが「風」です。
風通しの良い場所にアンスリウムを置くようにしてください。
風が通ることで新しい空気に入れ替わったり、土の乾きが良い感じに進みます。
人通りのある場所で空気が動くレベルで問題ありません。
扇風機・サーキュレーターでお部屋の空気が循環している場所でも結構です。
エアコンの風に頼る場合は、冬の温風が直接当たらないようにだけご注意ください。
夏場の冷風が直接当たる分は問題ないです。
季節毎の管理ポイント
季節に合わせて管理するポイントをまとめました。
参考にどうぞ。
★暖かい時期(4~6月、11月)
●光は比較的強いので、直射日光は避けるのが無難です。
カーテン越しの窓際に置いてください。
日陰なら外に移してあげてもOK。
●たまに夜が冷え込む日があるので、朝方の低温に要注意。
●水やりは2週間に一度くらいが目安。
●梅雨はアンスリウムにとって最高の時期。
室内よりも外の方が環境的に良く、中庭の植木の傍等に置くと良いです。
雨続きのタイミングで積極的に外で濡らしてあげてください。
★暑い時期(7~10月)
●光が痛いくらいに強い時期なので、窓際はカーテン越しでも強い時があります。
葉の真ん中あたりに黄色いシミが出てきたら「光が強すぎることによる葉焼け」です。
お部屋の内側に移してあげてください。
●寒さのことは気にしなくてOK。
夏の花であるアンスリウムと言えど、締め切りのお部屋に放置すると暑さでダレますし、最悪枯れます。
旅行等で数日家を開ける時はお家の北側の外壁際に置いてあげると良いです。
サーキュレーターや扇風機で風の動きを作ってあげると○。
●水やりは10日に1回くらいが目安。
鉢の水が乾きやすいので、乾いたら水をたっぷりあげてください。
●乾燥しやすい時期なので、霧吹きなどで葉を濡らしてあげる(葉水)と良いです。
★寒い時期(11~3月)
●光はだいぶ柔らかくなっているので、基本的に直射日光OK。
たまに夏に近い暑い日があるので、その時は遮光をしてあげるか場所を移動。
●そろそろ夜の気温が気になる時期なので、10℃以下にならないようにしてください。
アンスリウムを外に置いている場合は中に取り込んであげてください。
ぐっと冷え込む夜は、ダンボールをかぶせてあげると株の冷え込みを防げます。
●土が乾きにくいので、水やりは2-3週間に一度が目安(土の表面が乾いてから2,3日おく)。
●乾燥しやすい時期なので、加湿器や霧吹き等で湿度を高くしてあげる効果的。
寒さ耐性の向上も期待できます。
肥料に継ぎ足し
当園のアンスリウムには、成分がゆっくりと滲み出るタイプの肥料を混ぜています。
購入後約半年は肥料を与えなくても大丈夫です。
それ以降はホームセンターに売っているコーディング肥料(マグアンプ等)や、液肥のアンプルを与えてください。
施与量の目安は、コーディング肥料なら株の数×15gくらいです(6号鉢で15g,8-9号鉢で30g、10号鉢以上で45-50g)。
コーディング肥料とアンプルの併用もOK。
植替え・鉢上げ
アンスリウムが育ってくると、鉢の中が根でびっしりな状態になります。
その場合は一回り大きな鉢に植替えをおすすめします。
植替えは株が元気な時に行ってください。
株に元気が無い時に植替えをすると、余計に株が弱る場合が多いです。
植替え時期のおすすめは5~8月。
秋冬の植替えはおすすめしません。